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考古学勉強日記
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 考古学の正道
 2005年12月18日 (日) 16:59:30

藤村新一氏(敬称はいらないか)の所業について思うこと。
彼が成し遂げた異業は日本考古学会に大きな傷跡を遺した。
一つとしては、「考古学の正道」とは何であるか、
再び問いかける機会が必然的に作られたという事が挙げられよう。
岡村道雄、栗島義一氏ら一線に身を置く考古学者ですら
騙されたこの事件では検証姿勢の不備が指摘されている。
端的に言えば「発見こそが事実である」という姿勢である。

藤村前期旧石器は一部の研究者によっては
・型式学(縄紋時代のものではないか)
・地質学(火砕流の地層に居住したのか)
・人類学(そんなに早くに日本に原人がいたのか)
と多くの疑念が提示されていた。
また、製品としての石器は出土するのにチップ等が出ないこと、
年代測定に利用された飽和脂肪酸分析の手法の不備、
後から見れば実に様々な不審点が指摘されていた。

しかし、それにも関わらずほとんどの研究者が藤村旧石器の存在を信じ込まされていた。
一つには、芹沢・杉原の論争のように前期旧石器が渇望されていたこと。
また藤村氏の石器発見の"見せ方"の上手さ、
それに乗せられた多くの研究者、
さらにその風潮に乗せられた考古学者、自然科学者の存在が挙げられよう。

しかし、毎日新聞にすっぱ抜かれて以降、
次々と藤村氏の異業が暴かれている点を鑑みれば、
学界の検証姿勢の甘さ、引いては山内が「考古学の正道」とした
特殊をもって普遍に還元できないことなど、
考古学者は反省しなければならない点が非常に多い。
この世界にいる者にとって、いまや一種のトラウマとも言えよう。

今日のお勧め。
河合信和「旧石器遺跡捏造」文春新書 2004
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  Title...  b y BlogPetのとびまる
大きい機会とか作られた
正道をBLOGしなかったの?


2005.12.23 (13:36) * URL [EDIT]

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以前から感じているのだが、歴史教科書に原人なんか書かなくていいんじゃないかと思う。出土するものは極めて限定されており、ほんのわずかのかけらでしかないことが多く、どうにでも解釈できるものが多い。「◎◎原人」の想像図が教科書に掲載されることがあるが、はっきり
2005/12/22(木) 11:16:11 | 良い子の歴史博物館
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